CSR調達と責任ある鉱物調達の取り組み

シチズングループでは、サプライチェーン全体で社会的責任を果たしていくために、CSR調達を進めています。「国連グローバル・コンパクト」および「シチズングループ行動憲章」に基づき、人権尊重をはじめ、環境保全、労働安全衛生、公正取引などの要請事項をまとめた「グループCSR調達ガイドライン」の遵守を国内外のお取引先様に依頼しているほか、これまで中国の工場を対象に実施していた品質・環境監査に関しても同ガイドラインを基に広くCSR調達の取り組み状況を調査するとともに、2019年度からは、国内のお取引先様に対して、SAQ(Self-Assessment Questionnaire)やお取引先様実態調査を開始しました。2020年度に関しては、上記の「グループCSR調達ガイドライン」等の内容に基づくオンラインでの説明会を、国内と中国のお取引先様を対象に行い、シチズングループのCSR調達に関する考えをご理解いただいた上で、SAQによる調査を355社に実施しました。一方、お取引先様実態調査に関しては、新型コロナウイルス感染症の拡大により、現地での実態調査の実施が難しく、リモートによる実態調査を実施しました。また、上記の品質・環境監査で実施されていた表彰制度をさらに活用し、お取引先様間での優良事例の共有を進めていきます。

※シチズングループにおける、実地で⾏うサプライヤー監査/モニタリングの呼称

2020年度の実績および2021年度の目標

(単位:社)
お取引先様向け説明会の
実施有無
自己評価表(SAQ)送付 お取引先様実態調査の実施
2020年度 2021年度 2020年度 2021年度 2020年度 2021年度
目標 実績 目標 目標 実績 目標 目標 実績 目標
シチズン時計 6社 5 45 3社 0 1
シチズンマシナリー - 14社 14 35 1社 1 1
シチズン電⼦ - 9社 11 60 2社 1 4
シチズンファイン
ディバイス
50社 78 180 3社 1 3
シチズン・システムズ 94社 222 180 10社 0 12
シチズン時計
マニュファクチャリング
20社 13 32 2社 3 2
シチズンTIC - 4社 4 4 1社 2 2
東京美術 - 8社 8 8 - 0 1

※お取引先様実態調査の目標未達は新型コロナウイルスの感染拡大の影響のため

責任ある鉱物調達について

2021/1/15更新

シチズングループは、コンゴ民主共和国およびその周辺国などの紛争地域および高リスク地域(CAHRAs)を原産地とする対象鉱物が、武装勢力の資金源となり紛争や人権侵害および環境破壊を助長していることは、重要な国際問題であると認識しています。さらに、シチズングループでは、経済協力開発機構(OECD)の「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュ-・ディリジェンス・ガイダンス」の考え方に賛同しています。
2021年に「EU紛争鉱物規則」が適用されることを受け、「シチズングループ紛争鉱物対応方針」を見直し、2021年1月、「シチズングループ責任ある鉱物調達方針」に改定しました。

注釈
対象鉱物:3TG(タンタル、スズ、タングステン、金)およびコバルト

シチズングループ持続可能な調達委員会体制図

サステナビリティ委員会の図

シチズングループでは、サステナビリティ委員会のもと、シチズン時計のCSR担当取締役を委員⻑として、グループ会社の調達部⾨とCSR担当部⾨が委員として参加する「シチズングループ持続可能な調達委員会」を設けています。年2回開催される同委員会では、責任ある鉱物調達に関するシチズングループの目標・KPIを共有し、年度末にはサステナビリティ委員会で取り組み状況の報告とレビューを実施し、継続的な取り組み・改善に繋げています。

ロードマップの進捗と今後の展望

目標 達成状況 実績詳細
経済協力開発機構OECDの指針(紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュ-・ディリジェンス・ガイダンス)に従った責任ある鉱物調達に関するデュー・ディリジェンスを開始する。 達成 OECDガイダンスに沿ったサプライチェーン上の紛争鉱物に関するデュー・ディリジェンスを開始しました。詳細は以下「責任ある鉱物調達への取り組み状況」をご参照ください。
「シチズングループ持続可能な調達委員会」において、責任ある鉱物調達に係るデュー・ディリジェンスに関する勉強会を開催する。 達成 2021年1月に行われた、グループ各社が出席する「シチズングループ持続可能な調達委員会」において、外部から講師を招き、紛争鉱物を使用することによる人権侵害への関与といったリスク、企業が取り組むべき課題や、紛争鉱物デュー・ディリジェンスの運用等に関する講義を実施しました。講義では、シチズングループにおける紛争鉱物に対する取り組み状況や懸念点について、質疑応答や意見交換を行い、課題や今後の活動の方向性をグループで共有しました。

責任ある鉱物調達の取り組み状況

当社では、経済協力開発機構(OECD)が発行した「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュー・ディリジェンス・ガイダンス」が定めたフレームワークに沿った取り組み・調査を実施しています。

OECDガイダンスによる取り組みのフレームワーク(ステップ1-4)

ステップ1:強固な管理システムの構築

「シチズングループ調達基本方針」および「シチズングループ責任ある鉱物調達方針」に基づき、紛争鉱物への対応をグループ全体で進めています。紛争鉱物に関与する可能性のあるグループ各社では、担当部署の従業員に対して紛争鉱物に関する教育を行い、お取引先様には、「シチズングループ調達基本方針」および「シチズングループ責任ある鉱物調達方針」の共有とともに、「シチズングループ行動憲章」および「シチズングループCSR調達ガイドライン」遵守への理解を求めています。

シチズングループでの紛争鉱物の取り組みは、「シチズングループ持続可能な調達委員会」を中心として実施し、その取り組み状況は、サステナビリティ委員会への報告を通じて、取締役会にも共有されています。

ステップ2:サプライチェーンにおけるリスクの特定と評価

3TGの調査は、Responsible Minerals Initiative(RMI)が提供するツールであるConflict Minerals Reporting Template(CMRT)を用いて、紛争鉱物の含有の有無、サプライチェーン上の精錬/精製業者の特定とRMAPへの準拠状況、およびお取引先様による対象鉱物への取組状況の確認・評価を実施しています。
なお、コバルトについては、シチズングループの事業特性に応じて、Cobalt Reporting Template(CRT)を用いた調査を進めていきます。

ステップ3:特定されたリスクに対処するための戦略の構築と実施

調査の結果に基づき、RMAPに準拠していない製錬所/精製所の取引等、対象鉱物の透明性が確保できていないといったリスクが特定されたお取引先様に対しては、特定されたリスクについて伝達し、改善のための協議や支援といった対応をしています。
また、シチズングループのお客様からのサプライチェーン情報提供のご要望に対しては、上記CMRTおよびCRTによる情報提供を行うとともに、お取引先様への追加的な聞き取りやCMRTまたはCRTの再提出の要請や調査を行っています。

ステップ4:独立した第三者による精錬/精製業者のデュー・ディリジェンス行為の監査を実施

お取引先様には、RMAPに準拠した製錬所/精製所、または、シチズングループのお客様の遵守基準に沿った製錬所/精製所から鉱物の調達の要請等を行っており、お取引先様を通して、製錬所/精製所に対するRMAPの準拠を働きかけています。

注釈
RMAP(Responsible Minerals Assurance Process)責任ある鉱物監査プロセス

その他の責任ある鉱物調達への取り組み

シチズングループでは、上記の紛争鉱物と同じく、紛争に関与するリスクがあるダイヤモンドについても、責任ある調達への取り組みを行っています。
製品にダイヤモンドを使用しているシチズン時計では、一部の製品に、天然ダイヤモンドと同品質の合成ダイヤモンドである「ラボグロウン・ダイヤモンド」の使用を開始しています。
原石の採掘・加工を必要としない「ラボグロウン・ダイヤモンド」は、紛争鉱物への関与の可能性が皆無であるほか、地球環境に与える影響も非常に軽微な、エシカルなダイヤモンドです。