リスクマネジメントの強化

リスクマネジメントについての基本的な考え方

シチズングループでは、グループ全体の事業目的の達成や健全かつ持続的な発展をより確実なものとするため、リスクを把握・分析評価しながら対処し、適切に管理する活動を展開しています。

グループリスクマネジメント

グループリスクマネジメントの強化

シチズングループでは、サステナブル経営を推進し、グループ全体の事業目標の達成と持続的な発展を確実にするため、グループ全体のリスクを集約し迅速に対処するグループリスク・危機管理体制を構築しています。本体制には、法務・コンプライアンスや情報セキュリティ、災害等のリスクに対応する各委員会とともに、平時の業務リスクおよび関連するESGリスクに対応するサステナビリティ委員会の下部委員会も含まれています。

グループリスク・危機管理の中核を担うシチズン時計のCSR室では、シチズン時計の各部門や国内外のグループ会社と連携して、グループガバナンスの強化をはじめ、品質コンプライアンス強化施策やグループ重要リスク対策の進捗状況の確認、新たなリスクへの対応にあたっています。重要リスク(財務、コンプライアンス、BCP(事業継続計画)、知的財産、情報セキュリティ、人権問題、労働慣行、ESG等)の把握や対応も各社と連携し、第三者の有識者からの意見を交えつつ、トップマネジメントで対処しています。

なお、サイバー攻撃などの情報セキュリティインシデントについては、2020年6月にシチズン時計内に設置したCITIZEN-SIRT(CSIRT)主導で対処しています。

グループ共通の重要リスクや各社固有のリスク情報をグループ間で共有することで、ナレッジやノウハウの共有も図れ、グループ全体で均一なリスクマネジメントが実現しています。

グループ全体の品質コンプライアンス強化については、シチズン時計のグループリスクマネジメント担当取締役の管理責任の下、全従業員の指針となる「シチズングループ品質行動憲章」の周知を図り、品質管理部門の独立性を担保する組織の変更や品質管理研修の実施、グループ統一基準による契約書作成や品質検査を実践するなど、徹底した品質リスク低減に努めています。2022年度は、品質コンプライアンスの観点に基づく監査リストを策定して品質監査と合わせて実施することでリスクを顕在化して改善を図ります。

グループリスクマネジメント体制図
図

重要リスクに対する主な取り組み

2021年度は、グループ重要リスクを見直し、財務リスクや企業価値毀損(レピュテーション)リスクといった新たな視点を追加し、シチズン時計主導でグループ全体への周知や対策の検討を進めています。また、ESGリスクやマテリアリティリスクは、他の重要リスクと同様にグループが持続的に存続するためにも対策が必須です。そこでサステナビリティ委員会を中心にグループに与える影響や対策など検討を重ね、グループ各社の取締役会でもリスク認識を深めるなど、グループを挙げてリスク認識の醸成を進めています。また、サイバー攻撃や情報漏えい、海外での法規制変化といった、グループに対して中期的に大きなインパクトを与えるエマージングリスクについても、予防対策等の議論を進めています。

グループリスクへの取り組み状況

クライシス対応

シチズングループでは、世界各地で発生しうる重大な危機(自然災害、テロ、事件・事故、パンデミック)に備え、グローバルなクライシスマネジメント体制の構築に取り組んでいます。

危機情報の迅速かつ適切な収集・判断・開示に向けて、シチズン時計への報告基準明確化や事案の重要性判断を行う緊急事態認定会議の開催、具体的な対応を検討する危機対策本部の設置等、重大インシデント発生時の事業やステークホルダーへの影響を最小限に抑える態勢を整備しています。

なお、安全衛生や労災関連も含めて全てのクライシス情報はシチズン時計のCSR室に集約され、財務や人的被害、企業価値毀損などのリスク重要度に応じて、隔月開催の社長報告会をはじめ、経営会議や取締役会に適宜報告しています。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックに対しても、緊急事態発生時に即時報告・対応が可能な「クライシス情報収集システム」を運用するとともに、シチズン時計の社長を本部長とした「新型コロナウイルス緊急対策本部」において、海外における感染状況や事業、従業員、他のステークホルダーへの影響や危険性をいち早く把握し、対応策を含めた情報共有を通して、グループの事業全体への影響の最小化を図っています。

クライシス レポートライン

グループ各社及び本社機能部門への展開基準
クライシスレベル
  • Ⅳ:事案毎に検討(※重大な事案であり、安易な展開にはリスクがあるため)
  • Ⅲ:報告受領当日に展開
  • Ⅱ:月次にまとめて展開
  • Ⅰ:展開の必要なし
図
  • ※ クライシスレベルは、別に定めるクライシスレベル判断基準表(事象別/影響別)に沿って判断

海外安全管理システム

テロや政情不安、自然災害、パンデミックなど、世界各地で発生する不測の事態は、海外で勤務する従業員や企業に大きな損害をもたらす可能性があります。シチズングループでは、従業員の海外における安全管理について、海外安全管理事務局が複数の国や地域を移動する場合も含めて出張者や駐在員の居場所を常時把握し、突発的な事件・事故が起きた場合の安否確認や状況に応じた適切な指示を与えられる体制を整えています。また、海外安全情報を日々モニタリングしながら、出張者や駐在者に対して積極的に情報発信しています。

2022年3月現在、新型コロナウイルス感染症の影響により、海外への出張を原則禁止するとともに、感染が確認されている地域へやむを得ず出張・駐在している従業員に対しては、オンライン会議で定期的に安否確認を行っています。

事業の継続(BCP)

シチズングループでは、大規模災害やパンデミック、事故等により経営リソースに甚大な影響を与え、事業の停止や中断、あるいはこれらが見込まれる場合に備え、事業継続に必要な体制や役割、対応手順等を定め、製品やサービス供給の継続、または早期復旧に向けた事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)を策定しています。

策定されたBCPについては、リスク変化への適応による実効性と高度化を目指しながら、災害訓練によって顕在化する事柄に対処するBCPのメンテナンスを進めています。

国内外の物流拠点で火災を想定した訓練を行うなど、生産拠点でのBCPだけでなく、国内外の物流拠点での訓練を通じて、バリューチェーン全体として災害に対するリスクに備えています。

また、新型コロナウイルス感染症によりパンデミックが国内外で発生した事柄も踏まえ、より一層迅速かつ的確な対応ができるよう、BCP体制の強化を行っています。

営業秘密管理

事業活動の重要情報である営業秘密を保護するため、シチズングループでは「シチズングループ営業秘密管理規程」に基づき、「グループ情報ガバナンス委員会」において営業秘密に関する管理、運用を推進するとともに情報共有や課題の対応に取り組んでいます。従業員教育も実施しており、周知徹底に努めています。2021年度もグループ情報ガバナンス委員会を開催するとともに、シチズン時計の社員を対象としたeラーニング講習を年1回実施しました。なお、受講率は92.6%でした。

また、シチズン時計では、社内の各部署から営業秘密に関する報告を毎年受けており、報告に基づく内部監査で是正を適宜図っています。なお、2021年度は重大インシデントに該当する事案は発生しませんでした。

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