環境目標
環境目標について
シチズングループでは、マテリアリティのひとつである環境への取り組みについて、「シチズングループ環境ビジョン2050」、「シチズングループ環境目標2030」に基づくロードマップを設定しています。ロードマップに定めた環境への取り組みとその目標は、CO₂排出量削減や有害化学物質の削減、水資源等資源の有効利用、環境事故の防止、生物多様性保全と多岐にわたります。2020年度は、コロナ禍における事業活動の制限もありましたが、そのような状況下でも環境への取り組みを継続して推進し、ほとんどの項目において設定した目標を上回る実績となりました。
シチズングループ環境目標2030(2022年2月 改定)
SDGs達成に向けたグローバルな環境経営を推進し、脱炭素社会、資源循環型社会、安心・安全で心豊かな社会の実現に貢献します。
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- 地球温暖化対策の推進(省エネ化、再エネ化、気候変動への適応)
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温室効果ガス排出量 スコープ1、2 |
50.4%削減(2018年度比) |
スコープ3 |
15%削減(2018年度比) |
再エネ比率 |
62%(国内) |
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- 持続可能な資源の利用の推進(省資源化、3R、水資源の保全)
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再資源化率 |
90% |
水使用量 |
35%削減(2018年度比) |
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- 環境リスクマネジメントの強化、環境事故ゼロの継続
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PRTR法対象化学物質 |
45%削減(2018年度比) |
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- 全事業所で自然保護活動、地域環境活動の実施
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- サステナブルプロダクツの提供、製品含有化学物質管理の強化
シチズングループ2022年度環境目標と実績
「シチズングループ環境目標2030」の達成に向けた2021年度の環境目標と活動実績、ならびに2022年度の環境目標を下の表に示します。2021年度は全ての重点項目について目標を達成することができました。2022年度も目標達成に向けて継続して取り組みます。
シチズングループ2022年度環境目標と実績
スクロールしてご覧ください→
自己評価 〇:目標達成 △:一定の成果 ×:未達成
※:2018年度基準
重点課題 |
2021年度目標 |
2021年度実績 |
評価 |
2022年度目標 |
2030年度目標 |
地球温暖化対策の推進 |
- CO₂排出量
- スコープ1、2:7.5%削減※
- スコープ3:3.75%削減※
- TCFD提言への賛同
- 省エネ活動の推進
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- CO₂排出量
- スコープ1、2:17.4%削減※
- スコープ3:48.0%削減※
(スコープ3は2020年度実績)
- TCFD提言への賛同
- 省エネ活動の推進
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〇 |
- CO₂排出量
- スコープ1、2:16.8%削減※
- スコープ3:10%削減※
- 再生可能エネルギー由来電力の調達の推進
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- CO₂排出量
- スコープ1、2:50.4%削減※
- スコープ3:15%削減※
- 再生可能エネルギー由来電力の調達の推進
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持続可能な資源の利用の推進 |
- 水使用量:10%削減※
- 取水量:10%削減※
- 再資源化率:84%
- 省資源化、3R活動の推進
水循環の推進
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- 水使用量:14.7%削減※
- 取水量:15.5%削減※
- 再資源化率:73.1%
- 省資源化、3R活動の推進
水循環の推進
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△ |
- 水使用量:12%削減※
- 取水量:12%削減※
- 再資源化率:85%
- 省資源化、3R活動の推進
水循環の推進
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- 水使用量:35%削減※
- 取水量:35%削減※
- 再資源化率:90%
- 省資源化、3R活動の推進
水循環の推進
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環境マネジメントシステム/環境リスクマネジメントの強化 |
- 環境事故件数:ゼロ継続
- PRTR法化学物質:2%削減※
- 有害化学物質の削減、代替化の推進
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- 環境事故件数:ゼロ継続
- PRTR法化学物質:15.0%削減※
- 有害化学物質の削減、代替化の推進
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〇 |
- 環境事故件数:ゼロ継続
- PRTR法化学物質:5%削減※
- 有害化学物質の削減、代替化の推進
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- 環境事故件数:ゼロ継続
- PRTR法化学物質:45%削減※
- 有害化学物質の削減、代替化の推進
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生物多様性保全活動/地域環境活動の推進 |
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〇 |
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環境配慮型製品の提供/製品含有化学物質管理の強化 |
- 環境配慮型製品の創出実施
製品含有化学物質規制順守 製品アセスメントの改善
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- 環境配慮型製品の創出実施
製品含有化学物質規制順守 製品アセスメントの改善
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〇 |
- 環境配慮型製品の創出実施
製品含有化学物質規制順守
製品アセスメントの改善
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- 環境配慮型製品の創出実施
製品含有化学物質規制順守
サステナブルプロダクツの提供
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ロードマップに対する進捗
グローバルな環境マネジメントシステムの構築
シチズングループでは、ロードマップにも掲げたグローバルな環境マネジメントシステム(EMS:Environmental Management System)の強化・統一に向けて、国際規格であるISO14001の基準を満たすEMSの構築を国内外で進めています。国内に関しては、シチズン時計が中心となり全体のEMSの方針や目標を定めており、グループの環境負荷の大半を占める製造拠点においては、全拠点を対象としたISO14001の統一認証を取得しています。海外に関しては、拠点ごとにISO14001認証の取得に取り組んでいる状況ですが、国内と同様の考え方、方針に基づいたEMSの構築を進めています。
ISO14001の再認証審査にあたる2020年度は全拠点で審査基準を満たし、認証を再取得しました。審査においては、グループ全体としてのEMSの仕組みが前回の認証取得時より大きく改善され、機能している点が評価されました。製造拠点以外の販売拠点等についても同様の考えに基づいた環境活動の徹底を推進しており、こうしたグループ全体の取り組みが、より実効性の高いEMSの構築に繋がっています。
気候変動リスクの特定と評価
シチズングループでは、地球規模の課題である気候変動の解決に貢献するため、環境ビジョンにおいて工場・オフィスからのCO₂排出量を実質ゼロにすることを目指しています。
その実現に向けて、2020年度は、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言への賛同を表明しました。さらに、2021年度は将来的な気温上昇の想定が異なる2つのシナリオ(1.5℃シナリオ、4℃シナリオ)を用い、TCFD提言が要請する気候変動関連のリスクと機会の特定と評価を行い、重要なリスクと機会を特定しました。
重要リスクに対しては、気温上昇が進行する4℃シナリオにおけるリスクの低減と国際的に約束した目標が達成される1.5℃シナリオの実現に向け、従来からの省エネ活動や、CO₂削減や製品における環境配慮を推進しています。
排出削減の具体的な目標として、科学的な根拠に基づくScience Based Targets(SBT)の策定・認証取得を目指し、グループのスコープ3排出量の把握と外部検証機関による第三者検証を受けました。
2022年度は、SBT認証に向けた活動を計画しています。
今後も、TCFD提言に沿った気候関連情報の開示の充実とともに、排出削減に向けた取り組みを進めていきます。
「サステナブルファクトリー」確立に向けた有害化学物質の削減への取り組み
「サステナブルファクトリー」の確立に向けて、PRTR法対象の有害化学物質の削減をグループ全体で推進しています。具体的には、使用量が多い対象物質を代替物質に置き換える取り組みを進めており、製造工程において最も使用量が多い1-ブロモプロパンは、数年以内に置き換えが完了する予定です。その他の物質についても、代替化や削減に向けた取り組みを各拠点で行い、取り組みの状況はグループ内で共有しています。
最終的に生産される製品についても、グローバル環境規制動向を踏まえた上で、製品含有化学物質規制の対象物質を設計段階から含まないことを前提とし、製造段階から生産される製品まで、化学物質の削減・排除に取り組んでいます。