シチズングループでは、生物多様性によってもたらされる生態系サービスの重要性や、事業活動が生物多様性に与える影響を認識し、「シチズングループ生物多様性ビジョン」を定め、地域社会とともに生物多様性の保全に努めています。
シチズングループ生物多様性ビジョン
基本方針
シチズングループは、事業活動が生態系サービスの恩恵を受け、また、生態系に影響を与えていることを認識し、人と自然が調和し心豊かに安心して暮らせる持続可能な市民社会に貢献するため、グループ一体となって生物多様性の保全活動に取り組みます。
重点施策
- 自然をいつくしみ、自然と共生する気持ちを喚起する魅力的な環境配慮型製品やサービスを提供します。
- 生物多様性に配慮した事業所構内の緑化を推進します。
- 環境への取り組みについての情報を積極的に開示し、社会との生物多様性に関するコミュニケーションを深めます。
- 地域社会における環境保全活動や生物多様性保全活動を推進します。
- 全従業員に対して、生態系サービスの教育を実施し、生物多様性保全への理解を深めます。
2020年4月改定
経団連生物多様性宣言イニシアチブへ賛同
シチズングループは、「経団連生物多様性宣言イニシアチブ」に賛同しています。
当社の生物多様性理念は、経団連生物多様性宣言の理念と一致しています。
経団連生物多様性宣言イニシアチブ(Web版)
http://www.keidanren-biodiversity.jp/
生物多様性保全活動の推進
シチズングループでは、グループ生物多様性ビジョンに基づき、事業を行う地域の生物多様性に関する課題の解決や保全に繋がる活動を継続して行っています。
2020年度においては、新型コロナウイルス感染症の拡大のため、これらの活動は中止となりましたが、2021年度より、順次再開を予定しています。
蝶の保護活動(2003年~)
シチズンファインデバイス、シチズンマシナリー、シチズン時計マニュファクチャリング
食草「クララ」にとまる
オオルリシジミを撮影
オオルリシジミ
絶滅危惧Ⅰ類に指定されているオオルリシジミの生息地の一つであるシチズンファインデバイスの北御牧事業所では、2003年から地域の「オオルリシジミを守る会」の一員として、絶滅を防ぐために食草である豆科の植物「クララ」を構内に植え、食草の保護、害虫駆除などを行っています。子供たちに理解を深めてもらう「親子観察会」にも協賛し、敷地や施設を開放しています。この観察会には近隣だけでなく県外からも参加をいただいています。
アカウミガメの保護活動(2007年~)
シチズン時計マニュファクチャリング鹿児島工場
鹿児島工場からの参加者
クリーン作戦の様子
シチズン時計マニュファクチャリング鹿児島工場では、IUCN (国際自然保護連合)レッドリストで絶滅危惧種に指定されているアカウミガメの保護活動のため、2007年から日置市吹上浜のクリーン作戦に参加しています。
鹿児島県は全国のアカウミガメの半数以上が上陸するといわれており、日本一のウミガメの上陸産卵地です。しかし、多くの流木やペットボトルゴミなどが漂着し、産卵のための上陸の妨げになっています。アカウミガメの生態と吹上浜の大自然を守り続けるため、この活動は継続していきます。
河口湖アレチウリ一掃作戦(2017年~)
シチズンファインデバイス本社・河口湖事業所、
フジミ、シチズン時計マニュファクチャリング河口湖工場
駆除活動
アレチウリ
世界文化遺産「富士山」の構成資産の一つである河口湖には多種多様な生物が生育し、私たちの生活を支えています。しかし、2011年に特定外来生物「アレチウリ」の生育が確認され、この生態系を損なう恐れが出てきました。アレチウリの駆除方法は、地道に手で1本1本 根元から引き抜くことであり、2017年よりNPO法人が主催するアレチウリ一掃作戦に参加しています。今後も、我々の企業活動が生態系サービスの恩恵を受けていることを強く認識し、生物多様性保全活動への継続的な取り組みを行ってまいります。