コンプライアンスの徹底

コンプライアンスについての基本的な考え方

シチズングループでは、社名の由来である「市民に愛され 市民に貢献する」という企業理念と、「シチズングループ行動憲章」に基づき良き企業市民としてどのようすべきか、常に考え行動することを心掛けています。「シチズングループ行動憲章」の第3条では、「公正、透明、自由な競争、責任ある商行為を実践します」と定め、また2005年4月にはグローバルコンパクトにも参加するなどして、法令遵守のみならず、高い倫理観を持って行動するように努めています。また事業のグローバル展開を拡大してきている中、複雑化する日々の業務において、不正や汚職を含むあらゆる形態の腐敗を徹底して排除することを目的として、2020年4月には、腐敗行為に対するグループの考えや姿勢を体系的に示す「シチズングループ腐敗防止方針」を新たに制定しました。この方針も踏まえ、従業員の一人ひとりがコンプライアンスに対する高い意識を持ち、お客様やお取引先様といったステークホルダーとの健全な関係性や信頼の構築に努めます。

コンプライアンス研修と内部監査

従業員研修の実施

シチズングループ全員の、コンプライアンスに対する認識の共通化を確実なものとするため、
「シチズングループ行動憲章」や「シチズングループ腐敗防止方針」等の指針に関する研修・教育および監査を定期的に実施し、グループ全体でコンプライアンス意識の向上を図っています。

2020年度研修実績

研修名 内容 参加者数(対象)
コンプライアンス研修 行動規範、腐敗防止方針、
人権方針等の内容に関する研修
6,832名

腐敗防止への取り組み

シチズングループの腐敗防止への取り組み

シチズングループでは、贈収賄行為を含むあらゆる腐敗行為を禁止した、「シチズングループ腐敗防止方針」の制定に加え、グループ内には贈収賄防止規定を制定しており、これらの方針と規定の内容について、eラーニングによって全社員に展開しています。また、「シチズングループ下請取引適正化委員会」では、腐敗防止、公正な取引、下請法の遵守などについて、国内海外の拠点で、お取引先様と業務において接点がある調達部門の従業員を対象とした研修や教育、eラーニングによる周知活動も行っています。
シチズングループでは社会の動向やグループ内の状況把握に努め、必要に応じて取り組みを見直し、「公正、透明、自由な競争、責任ある商行為」を実践することに努めています。

サプライチェーンにおける腐敗行為防止への取り組み

「シチズングループ腐敗防止方針」では、同方針に基づくシチズングループの取り組みに対する理解と協力をお取引先様に対しても求めています。具体的には、中国のお取引先様を対象に説明会を実施して、腐敗防止方針の内容に関する研修を行っており、他の国内外のお取引先様に対しても、「腐敗防止方針を含んだお取引先様へのお願い」を配布しています。
また、2021年度より、お取引先様に対して、新規契約時や契約更新時などに、グループ腐敗防止方針を含む、グループ行動憲章や人権方針、安全衛生基本方針等といった当社の規範・方針の内容の確認と賛同を依頼します。

コンプライアンスホットライン(内部通報)

シチズングループでは、法令順守、 汚職・腐敗を含む不正行為 等の未然防止および早期発見、自浄作用の向上のため、シチズン時計、各グループ会社、外部機関のそれぞれに匿名でも通報や相談・提案が可能な、スピークアップ制度を含む内部通報制度を整備しています。
2020年度は、コンプライアンスホットラインの認知度についてアンケート調査を行いました。また、役職者への研修、社内報での特集記事、イントラネットの専用ページの更新などを通じ従業員への周知を図っています。
さらに、消費者庁の定める内部通報ガイドラインやコーポレートガバナンスコードを参考とし、「グループコンプライアンスホットライン規程」を整備し、利用者の秘密の厳守・不利益な扱いの禁止などを定めるとともに、「利用者ガイドライン」および「担当者ガイドライン」も策定し、受信する側の対応の均一化にも努めており、利用しやすい制度にする取り組みを続けています。
当該制度が匿名性である等、通報者が保護される仕組みを積極的に伝えることで実効性の改善を目指しています。2020年度の社内通報等件数は、29件でした。内訳は、社内窓口17件、社外窓口12件です。
この通報窓口に寄せられた全ての通報に対して調査を行い、調査結果に基づき、適切な処分や是正措置を実施しており、今年度は、重大な人権侵害や腐敗防止方針に反する行為といった事例はありませんでした。
コロナ禍での働き方の変化を受けて、寄せられた意見の活用や、リモート化といった新しい働き方に関するルール整備等により、コンプライアンスの徹底に向けた環境づくりに取り組んでいきます。

※不正行為の防止は、「シチズングループ行動憲章」の第3条では、「公正、透明、自由な競争、責任ある商行為を実践します」で定めています。(公正、透明、自由な競争、政府機関等との対応、輸出入管理、反社会的勢力との接触禁止、マネーロンダリングの防止、責任ある、持続可能な調達)

知的財産戦略

シチズングループでは、他者の知的財産権を尊重し、侵害しないように努めています。そのために、商品の企画から販売に至るまで、常に他者の知的財産権を侵害していないかチェックし、障壁となる他者の知的財産権があれば、速やかに対策を講じることで、未然に侵害行為を防いでいます。
一方で、シチズングループでは、自社のコア技術およびその周辺技術等の知的財産権を取得して競合他者に対する参入障壁を構築するとともに、第三者による知的財産権の侵害に対しては、毅然とした態度で対抗措置を講じています。
シチズングループでは、今後も知的財産権制度の趣旨に則り、適正かつ有効な知的財産活動を推進していきます。

安全保障貿易管理

シチズングループは、グループ内の安全保障貿易管理を確実に実行するため「シチズングループ安全保障貿易管理規則」を制定しています。シチズン時計と事業統括会社で構成する「シチズングループ安全保障貿易管理委員会」を設置し、グループ各社に対し指導・教育・情報の提供および監査などを行っています。
シチズンマシナリーでは、「外国為替及び外国貿易法」等の関連法令を遵守するために、輸出や技術提供に関する一連の手続等を規定した輸出管理内部規程を策定して管理を行っています。また、同社の工作機械は移設検知装置(機械の移設を検知した場合に運転不能となる装置)を標準装備しており、輸出後においても転売や再輸出によって機械が大量破壊兵器等の開発等に用いられないよう需要者・用途の管理に努めています。

情報セキュリティ

シチズングループでは個人情報保護、営業秘密管理、情報セキュリティ管理の推進体制を更に強化するため、担当取締役が委員長を務める「グループ情報ガバナンス委員会」を設立しました。新たな体制でも引き続き情報セキュリティポリシーの展開、教育などを実施しています。
情報技術の発達によって、情報やITシステムを利用する場面が多様化しています。それに伴い、サイバー攻撃による情報漏えいやシステム停止等、情報セキュリティに関わる問題も増加しています。こうした情報セキュリティに関するリスクを、シチズングループでは重要リスクと認識し、体制や従業員の情報セキュリティ教育の強化を継続して図っています。具体的には、2020年11月に制定した「シチズングループ情報セキュリティポリシー」の内容の周知や、ランサムウェアやビジネスメール詐欺に関する注意喚起を、社内イントラネットを通じて実施しています。また、2020年度はグループ全体を対象に、標的型メールに対する対応訓練を2回実施しました。海外拠点についても、国内外の連携を強化をしながら、情報セキュリティの重要性について理解の浸透を図っています。
さらに、サイバー攻撃等の情報セキュリティに関するインシデントへの初動対応を行うCSIRT(Computer Security Incident Response Team)として、2020年6月に「CITIZEN-SIRT」を結成しました。このチームは、通常時にはシステムの停止といったリスクをモニタリングしている部署のメンバーで構成されているため、インシデントの発生時においても、初動や関連部署への連絡や連携といった対応も迅速に行うことが可能です。
2020年度には、CITIZEN -SIRTが対応するインシデントが1件発生しましたが、情報漏えいやシステムのダウンといった重大な事態には発展していません。
今後も、CITIZEN-SIRTが中心となり、情報セキュリティに関する外部の環境の変化やグループ内の情報セキュリティに関する知識や危険性への認識を基にした研修の設計、インシデント発生時の事業継続計画や対応指針の策定、対応プロセスの改善に向けた定期的な訓練や見直し等を進めていきます。
平常時の情報システムの環境としては、データセンター利用、クラウドサービスの利用を進めることで、事故や災害に強い、安全で安定したITインフラを構築し、さらに消費電力やCO2排出量の削減にも貢献しています。

個人情報保護

シチズングループでは、業務活動においてお客様やお取引先様といったステークホルダーから提供される全ての個人情報について、その保護に努めることを重要な責務であると認識しています。「グループ情報ガバナンス委員会」が中心となり、「シチズングループ情報セキュリティポリシー」や、「シチズングループプライバシーポリシー」に基づいて個人情報の保護に努めます。
具体的には、個人情報の取り扱いについて、以下の点について配慮いたします。

  • 個人情報の取得において、その内容や利用目的を定め、取得時に明示すること。またそれ以外の目的での利用しないこと。
  • 個人情報の管理・保護において、社内規定に従い適切な利用を徹底すること。また不正アクセス、漏洩等を防止するための安全策を講じること
  • 本人の同意や法令による要請がある場合を除き、個人情報の第三者への提供をしないこと
  • 個人情報に関する照会、変更、利用停止や削除等について、本人の確認が取れない場合や法令違反等に繋がる場合を除き、本人の要請に対応すること

なお、2020年度において、取得した個人情報の不正な利用や漏えいは発生していません。

プライバシーマークの継続取得

美術書出版などを手掛けている東京美術は、個人情報保護の観点から2007年にプライバシーマークを取得し、お取引先様に対する信頼向上を図っています。2021年3月には7回目のプライバシーマーク認定を更新しています。また個人情報保護に関する教育をアルバイトも含む全社員へ定期的に行っており、教育の効果確認テストの結果から、従業員の個人情報保護に関する意識の定着が確認できています。今後も機密情報の取り扱いを含めて情報セキュリティ強化に努めていきます。

※プライバシーマーク
個人情報保護に関して一定の要件を満たした事業者に対し、一般財団法人日本情報経済社会推進協会により使用を認められる登録商標(サービスマーク)のこと。

反社会的勢力への対応

シチズングループでは、反社会的勢力とのつながりは、企業に対する社会からの信頼を著しく毀損し、企業の存続に関わる重大な影響を及ぼすものであると認識しています。このため反社会的勢力および団体からの不当な利益供与などの要求に対しては毅然たる態度で対応することを基本方針として掲げており、反社会的勢力との関係遮断を徹底しています。
また、グループ各社が締結する各種契約に暴力団排除条項の導入を進めるなど、反社会的勢力との関係を遮断する体制の整備・強化を図っています。さらに平素から地域企業や警察などの外部関係機関との連携をして、反社会的勢力の排除活動を進めています。

下請法講習会

シチズングループでは、下請取引の適正化を図り、下請法の違反行為を未然に防止するために、職場内のOJT研修の他に、ガイドブックやeラーニングによって下請法基礎知識を体系的に学んでいます。
さらに、下請法に関する対話型の講習会も開催しています。この講習会は、職場内で違反のおそれがある事例を教材として、受講者は自らの考えを発言し、互いに学び合うケースメソッド形式で開催しています。事例教材となる違反行為には、買いたたき(合理性のない原価低減)、不当な経済上の利益提供要請(型の無償保管)、不当な給付内容の変更・やり直し、不当な返品等があり、これらの疑似体験を通して事例職場の改善点などを討議していきます。
シチズングループの事業は、バリューチェーンのあらゆる段階で多くのビジネスパートナーに支えられています。発注者と受注者との双方がWin-Winの関係を本当の意味で築くために、望ましい取引方法に改善を進めています。