有害化学物質の削減

環境配慮型製品を提供するシチズングループでは、製造工程においても有害化学物質の全廃、削減、代替をめざした活動を、国内外で続けています。

有害化学物質の削減

シチズングループは、PRTR法対象化学物質(国内)を2018年度比で2024年までに10%削減、2030年までに45%削減する目標を策定し、工程の変更や、代替物質への転換等、削減活動に取り組んでいます。2020年度は、2018年度比1%減目標としましたが、生産減の影響もあり、20.9%(20.5トン)の削減となりました。
シチズングループでは、長年にわたり有害化学物質削減活動に取り組んできており、これまでに全廃を果たした物質は下表の通りです。
現在、国内でのPRTR取扱量の36.1%を占め、世界的にも規制が厳しくなると予想される1-ブロモプロパンの代替活動を中心に進めており、最終的には全廃することを目指しています。2020年度の1-ブロモプロパン使用量は、2019年度使用量の約1.6%(0.5トン)が代替化したことに加え、余分な蒸発を抑制するなどの改善も行いながら、2019年度に比べ2.3トンを削減しました。1-ブロモプロパンの更なる削減に向けて、代替化に伴う設備導入も含めた長期的な削減活動を進めています。(シチズングループにおいて、1-ブロモプロパンは国内での使用がほぼ99%を占めており、国内での取り組みが重要となります。)
1-ブロモプロパンの次に取扱量の多い、キシレン、トリメチルベンゼンの削減にも重点的に取り組んでおり、その他の使用量の多い化学物質についても、代替・削減活動を進めています。有害化学物質削減の目標達成のため、化学物質使用量の大きい時計事業や自動車部品事業における技術開発や設備更新を進めています。
また、海外における環境リスク管理も重要事項ととらえており、化学物質使用量のモニタリングを徹底し、削減活動にも取り組んでいます。

これまでに使用を全廃した化学物質

対象化学物質 全廃した年度
塩素系有機溶剤 2008
代替フロン(HCFC)
※機器中の冷媒を除く
2008
塩化第二鉄 2018

事例紹介 シチズン千葉精密

1-ブロモプロパンの代替化

シチズン千葉精密では、1-ブロモプロパンを主成分とした臭素系洗浄剤を部品洗浄で使用していました。2019年度には、500kg/年の使用実績がありましたが、設備導入も含めた代替化活動を推進し、2020年8月、炭化水素系の洗浄剤へと代替することができました。
代替化にあたり、代替洗浄液ならびに洗浄機の選定、新規に順守すべき法規制への対応、品質の確保には十分な注意を払いました。元々弊社の製品は、厳しい環境性能が求められる装置内でも採用を頂いております。洗浄剤を変更しても、低アウトガス対応、クリーンルーム対応といった製品性能に悪影響が出ないか評価する必要があり、事前にお客様にもサンプル評価などでご協力いただきました。

事例紹介 シチズンファインデバイス

PRTR対象物質削減への取り組み

本社・河口湖事業所 では、自動車部品の表面処理にPRTR対象物質(ふっ化水素及びその水溶性塩)を含む化学研磨液を使用しています。
化学研磨液の使用量は、製品が液に浸漬する量(高さ)で製品ごとに条件が設定されていますが、現状、化学研磨液の能力に まだ余裕があることに着目し、槽のサイズを小さくし化学研磨液の高さを変えずに使用量を削減できないか、20年度4月より変更実験をスタート しました。
約200種類の部品を7群に分け、計画通りに1年間で全ての製品の条件変更を完了しました。

事例紹介 シチズンマシナリー北上事業所

化学物質のリスク軽減に向けた取り組み

シチズンマシナリー北上事業所では塗装業務を委託しております。
有機溶剤の購⼊及び使⽤に伴い、最新のSDSの内容を確認し、また、その含有化学物質のリスク評価を⾏い、危険性と有害性を理解した上で、リスク回避に向けた溶剤の選択と安全な取り扱いの徹底に取り組んでいます。
安全な取り扱いのためには、化学物質の取り扱い⼿順を定め、実際に使⽤している作業者に有害性・危険性、正しい取り扱い⽅法を教育しています。
また、シチズンマシナリーは⼤型の⼯作機械を製造していることからそれらの部品を洗浄する部屋も⼤規模になり、⼤気汚染防⽌法の適⽤を受けるVOC排出装置を設置しています。塗装微粒⼦の⼤気放出を防ぐようリターン装置を設けたブース内で塗装作業を⾏っており、不使⽤時は確実に蓋をするなども⾏っています。

ブース内での塗装作業
ブース内での塗装作業

事例紹介 シチズンマシナリー

重油の廃止

佐久事業所は暖房用のボイラー2基に重油を使用していました。ボイラーは、設置後30年経過しており修理も頻繁になっていたため、電気を使用した空調に変更しました。その結果、漏洩のリスクがなくなっただけでなく、燃焼に伴う23.2トンのCO2を削減することにつながりました。さらに、NOxやSOxだけでなくPRTR対象化学物質のメチルナフタレンの排出もなくなり、配管のさび止め剤や煤のクリーン剤も不要となりました。重油を保管していた地下タンクも撤去しました。