トップメッセージ

次の100年を見据えた事業成長の実現に向け、SDGs達成への貢献を通じ、新たな価値の創造に挑戦していきます。

シチズングループは今年、創業101年目を迎え、新たな一歩を踏み出しました。この節目の年にスタートした「中期経営計画2021」では、グループ中期経営ビジョンの「Innovation for the next ~時を感じ、未来に感動を~」を掲げ、それぞれの事業において新たな価値創造に挑戦していきます。
前中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」では、「真のグローバル企業」への進化に向け、中核の時計事業におけるマルチブランド戦略の推進と、第二の柱として成長を目指す工作機械事業での、新技術を取り入れた製品開発及びソリューション提案に注力しました。後者においては、前倒しでの数値目標の達成となりましたが、時計事業においてはインバウンド需要の落ち込みや市場の変化を受けた減速により、先行きが読めない中で新たな中期経営計画を開始することとなりました。

今年度、新たに開始した「中期経営計画2021」では、重点施策の一つとして、全グループでの「サステナブル経営」の推進を掲げています。将来の事業成長に繋げる為、2030年を見据えたグローバルな社会課題であるSDGs(持続可能な開発目標)達成に貢献していくことを目指します。
社名のシチズンは「市民」に由来し、「市民に愛され市民に貢献する」ことを企業理念として謳っています。この理念を、事業活動を通じて実践していくことこそが我々の使命であると考えています。
新たに開発した、クリーンなエネルギー技術を生かした付加価値のある製品に加え、その製造プロセスにおいても「サステナブルファクトリー」というコンセプトを打ちだしています。そのコンセプトのもと、従来からの環境配慮に加えてサプライチェーン全体でコンプライアンスや人権、労働慣行にも総合的に配慮したものづくりを進めていきます。結果として、お客様にはエシカルな製品を選択して頂くことが可能となり、シチズンの製品がもたらす従来からのベネフィットに加え、所有する意味にも必然性を見出すことができる、そんな新たな価値の創造を目指していきます。

時計は消費者の生活との密着度が高いのが特徴であり、それぞれのライフスタイルに寄り添った製品を提供していくことが、事業を通じた価値創造であると認識しています。急成長を続けるスマートウォッチ市場においては、Fossil Group, Inc.との提携やIoTプラットフォーム「Riiiver」の株式会社ヴェルトとの共同開発を通じ、シチズンならではのスマートウォッチのプラットフォームを生み出していきます。
一方、工作機械事業等においても、シチズンならではの環境に配慮した製品の価値を生み出していきます。切削加工時の残材の削減技術の開発等を通じ、顧客企業における環境負荷の軽減と生産効率の向上に寄与していきます。

2018年度、シチズングループではマテリアリティ(重要課題)を見直し、「品質への取り組み」に加え、新たに「人権の尊重」を課題としました。グローバルで事業を展開する以上、人権への配慮は基本事項であり、市民に貢献することを謳っているシチズンだからこそ重要な点でもあると考えています。課題認識に基づき、人権方針を策定したほか、ダイバーシティへの取り組みもこれまで以上に積極的に推進していく考えです。
また、昨年より開始した「社会貢献活動派遣制度」では、国内外の様々な地域へ従業員を派遣し、各地の社会課題と向き合いながら支援活動を行っています。当該活動に参加し、多様な視点を持つことは新たな気づきに繋がるとともに、従業員自身の成長や、事業活動への良い影響に結びつくと期待しています。

シチズンが愛されるにはどうすべきか、更に「市民に貢献する」とはどういうことなのか、常に問い続けることが重要であると考えています。創業当時、時計が外国からの輸入品であった時代には、国産の時計作りが市民に愛される所以であったかもしれませんが、100年前と現在とでは市民像も変化しています。グローバル化が進展した現在、シチズンは世界中の人たちに寄り添い、全ての市民にとって共通の課題であるSDGs達成に貢献することで、次の100年も継続できる企業への成長を目指します。

2019年4月
シチズン時計株式会社
代表取締役社長
戸倉 敏夫