
(下)「じぶんらしさ商店」のチラシのイラスト、デザインもほのさんが担当
公式LINEの登録者数はすでに100組にのぼり、これまで実際に不登校の相談に対応してきた親子も80組を超えて、現在進行形で対応している親子も数組います。
ただし、自分たちの不登校カウンセリングは、「相談者が抱える問題を解決することではありません」とちえさんは明言します。そうしたスタンスだと、自分たちの考えを相手に押し付けることになり、「とにかく、私たちにできることは話に耳を傾けることであり、それによって相手の気持ちが楽になり、子どもが自分の頭で考えて選択することの大切さに気付くきっかけになればうれしいのです」と。
そんなふうに自ら絵の道を選択したほのさんは、現在はイラストレーターとして活動。ネットに自身の作品をあげて気に入った方からの依頼に応えるほか、「じぶんらしさ商店」を紹介するチラシのイラスト、デザインも自分でつくり、不登校カウンセリングの発信にもスキルを生かしています。
ちえさんとほのさんの変わらぬ願いは、自分たちがかつて不登校の当事者として困難と向き合い乗り越えたように、相談を受けた親子に一歩を踏み出してもらうことです。その想いを込め、ちえさんは自分の経験をまとめた本を出版する準備を進めており、新たな夢を胸に母娘カウンセリングを続けています。