2023年受賞
三登 浩成さん
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ガイドの意義と喜びを実感し
常に熱意を持って正確に!ボランティアガイド 被爆体験伝承者
山岡 美知子さん
原爆ドームの前でボランティアガイドを始めたのは、夫を亡くしてこれから何をしていこうかと思っていたときに、知人に勧められたのがきっかけでした。そこで三登さんを紹介していただき、「ガイドをしながら外国の人たちとディスカッションするのを見て、すごいなあ、私もこんなふうにできるようになりたいなあ」と思ったのが第一印象でした。
私自身は昔から英語が非常に苦手だったのですが、三登さんが私の母校の高校で教鞭をとっていたことを知って親しみがわいたこともあり、今でもそうですが、どう言えばいいかわからないときは何度も三登さんに聞いて教えていただき、発音がわからないときは話したのを録音させてもらって覚えました。そうするうち、自分でも猛勉強するようになり、娘に「若いときにこれだけ英語を勉強していたら人生変わっていたね」と言われたほどです(笑)。
そうして徐々にガイドができるようになると、私自身も原爆の実相についてきちんと後世に伝えていかなければならないと強く思うようになり、それを担っているガイドの役割に大きな意義を感じるようになりました。また、年齢を重ねても人に伝えたいことがあり、それを真剣に聞いてくれる人がいてお礼まで言ってもらえるのは、自分にとって素晴らしいことだと実感するようになりました。それだけに、常に熱意を持って正確に伝えることは何よりも大事だと意識しており、それはガイドをするときの三登さんの姿勢や、その生き方を見ていて学んだことでもあります。
今回、三登さんがシチズン・オブ・ザ・イヤーを受賞されたことは、ガイド仲間もみな自分のことのように喜んでいます。これからもまず健康第一で、世界中から広島に来る人に原爆の実相を伝え続けていただきたいと思います。私もガイドのほか被爆体験伝承者として全国の学校で講話する活動を行っており、共に平和の種まきを続けていければと思っています。
受賞コメント
選考委員長コメント