
(下)交流会終了後にはスタッフミーティングで次に向けた意見交換がなされる
活動開始から12年が過ぎ、社会が吃音への理解を深めることに地道に取り組んできたきつおん親子カフェの皆さん。コロナ禍で交流会が開催できなくなったときも、オンラインで世代別のグループ活動を実施するなど、参加者同士のつながりをしっかり継続してきた。
さらに2022年10月からは「月イチきつおんカフェ」がスタート。「申込み不要、参加費無料、出入り自由」というこの会は、吃音の子どもを持つ保護者だけなく、保健室の養護教諭や言語聴覚士などの支援者も集い、「お子さんの吃音に悩みながら、相談相手がなく一人で抱え込んでいる親や、そうしたさまざまな事例を自分の取り組みに活かしたいと参加する、意欲的な支援者の方々もいます」という。中には仕事の合間に立ち寄るスーツ姿のお父さんもいるなど、当事者にとって気軽に参加できる貴重な場になっている。
きつおん親子カフェの今後について、代表の戸田さんは「吃音についてひとりで悩みを抱え込んでしまうと、頑な考え方に陥ってしまうこともあります。子どもたちがありのままの自分を受け入れてくれる環境の中で、自分らしさを十分に発揮しながら成長していけるよう、これからも地道に活動を続けていきます」と思いを込める。