
2017年、矢田さんはコミュニティナースの育成や普及支援を加速させるため仲間と「コミュニティナースカンパニー」を設立。コミュニティナースプロジェクトの運営も、この会社で行うようになった。育成講座では、コミュニティナースについて、「看護の専門性を活かしながら、制度にとらわれることなく、まちに出て自由で多様なケアをする人材。元気なうちから住民と知り合い、“毎日のうれしいや楽しい”と“心と身体の健康と安心”を住民と一緒につくります」と伝えている。
そんな育成講座には、毎回全国から多彩な受講生が集まってくる。動機もさまざまで、初めから高い志をもって入ってきた受講生もいれば、学ぶほどに「自分がやりたかったのはこれだったんだ!」と気づいて目が輝き出す受講生もおり、その純粋な熱意を受けて、矢田さんはプロジェクトの意義を実感している。
2020年までに10回実施された講座の修了生は200人を超え、地域の公民館や駅、商店、ガソリンスタンド、カフェ、食堂など、さまざまな場で活動している。