子どものころから父の活動を手伝ってきて、今はスタッフの一人として移動水族館をメインに受け持っています。生き物の命を大切にするということでは、父の影響はかなり強いですね。
移動水族館では、大きなプールを持って行って、幼稚園などの子どもたちに自分の手で魚に触れてもらっています。生き物を飼ったけど、結局触れなくてお世話ができず捨ててしまうケースが多いので、こうした体験はとても貴重なのです。
私自身の原点になっているのは、小学生のときの体験です。父が鶏の卵を一つくれて、それに名前をつけて親鶏に抱かせて雛をかえしたのです。その雛をかわいがって育てて若鶏になったところで、父に言われて自分で若鶏を絞めて食べたんです。かわいそうで仕方がなかったのですが、「お前が今まで育てた命だけど、これを食べて、お前の命になって、また次につなげていけばいいんだ」と、教育として教わりました。今でも食事をするときには、大切な命をいただいているという想いがあります。
父は自分の活動に強い信念を持っていますので、今回の受賞を励みに、これからも頑張ってほしいと思います。
あゆ祭りで、子どもたちに紙芝居をする愛柚香さん
受賞コメント
選考委員長コメント