
20~25名の学生ボランティアが快復村で活動するワークキャンプは、年間100回程度行われ、これまで中国華南5省の61カ所で延べ1万3千人以上が参加している。初めは快復者を支援しようと参加した学生も、次第に“私とあなた”という関係になり、村人が生きるなかで磨いてきた強さを見て、尊敬の念を抱くようになるという。
原田さんも、手足に重い後遺症がありながら生活のすべてができる快復者が言った、「何でも、何とかなるんだよ」という言葉が忘れられないと話す。
「1年のつもりが、あっという間に10年経ちました」という原田さん。ワークキャンプではハンセン病や快復者に対する差別、偏見を変えることも大切な目的で、第一段階として快復村の周辺にある小学校でワークキャンプを始めている。
今後はハンセン病に関する記録を残すことや、活動をアジアの周辺国に広げることにも注力していきたいという原田さん。ハンセン病や快復者が「社会問題」としてではなく、「社会の財産」として認められるよう取り組んでいきたいと熱く語る。