「動物園の使命は命の尊さを伝えることですと話したとき、皆さんが逆にキリン購入への想いを強くされたのを今も覚えています」。最初に相談を受けた山口良雄元園長は、当時をそう振り返る。
そして、「子どもたちをキリンに会わせたい」という想いは、募金活動中も、札幌の領事館やサンディエゴ動物園に行ったときも、「最後までぶれませんでした」と話す。
阿部友行園長は、就任早々「コハネ」のお嫁入りに尽力した。「この活動は、“釧路市の未来の子どもたちのために”という崇高な目的があったからこそ、全市民が心をひとつにできたのだと思います」。さらに、最初に「スカイ」を譲渡されたのも「ベストな展開でした」と話す。「動物は移送中に亡くなる例があるほど、危険が伴うのです。それが、同じ北海道の帯広から、しかもひと冬を越えた経験のあるスカイが来たのですから、まさに“エンジェルマジック”でした」と笑顔を見せる。
最後に両園長は、募金の残りで獣医と飼育係を短期留学させ、人を育てるというアイデアを出したエンジェルたちに対し「素晴らしい発想ですよね」と声をそろえた。
受賞コメント
選考委員長コメント