CITIZEN OF THE YEAR 社会に感動を与える人々を応援します。

受賞者一覧

2012年度受賞

渡辺 玉枝さん

  • 8000mの山でも黙々と
    ゴミを拾う、そういう人なんです

    カメラマン
    村口徳行さん

渡辺さんとは1998年にカラコルム(パキスタン)のガッシャーブルムⅡ峰(8035m)で初めてお会いしました。最初の印象は、他の人が休んでいるときも、裏方の仕事を一生懸命やる人だなと、そして歩きを見て「この人はエベレストに登らなければいけない人だ」と思いました。

2002年、私から声をお掛けして、渡辺さんは63歳でエベレストに初挑戦しました。当時その年齢で登った女性はいませんでしたが、私の不安をよそに渡辺さんは難なく登りきったのです。

このときも含め、挑戦した海外の高峰は全部登って登頂率が100%です。実は、これはすごいことで、たとえ山の条件は悪くとも登りきる力を持っている証拠なのです。事実、2012年にエベレストで2度目の世界記録を樹立したときも、体調はかなり悪かったのです。普段は飛ぶように歩く渡辺さんの足が全然前に進まない。それでも徐々に体を高度に慣らしていき、最後は一気に登りきったのです。大ケガのあと、どれだけ高い山に登れるか確かめたいという強い思いもあったでしょうが、その調整能力は見事でした。

また渡辺さんは、8000m級の山に登っても、誰も見ていないところでゴミを拾う人なんです。本当に自然を愛して、山が好きなんだなと思います。無名の市民を表彰するシチズンの賞は、そんな渡辺さんにとてもふさわしいと思います。

2012年、チョモランマベースキャンプでの渡辺さん、村口さんと、3人のシェルパ

受賞コメント

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選考委員長コメント

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写真提供:村口徳行 氏
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