
2013年には、移動図書館だけでなく、誰もが利用できるコミュニティ図書館として、6000冊の本とDVDを所蔵するランマイ図書館がオープンした。もちろん、プラオ全域を回って本の貸し出しや読み聞かせを行う活動も継続しており、外出が難しい高齢者や障害者のところへは直接訪問して貸し出しを行っている。
「タイの人や子どもたちに、本の貸し出しや読み聞かせを喜んでもらえることはもちろんですが、スタッフの成長を実感できるのがとてもうれしいのです」と話す堀内さん。スタッフから積極的に新しい提案が出たり、主体性を持って問題を解決しようとするようになってきて、ゆくゆくは現地のスタッフにすべて任せたいと思っている。
最近は、地域に図書館があって良かったという声も増え、他の郡から毎週のようにやって来る人もいるという。そんな様子を見ながら、「本の素晴らしさを知った子どもたちが、やがてお父さんお母さんになったとき、今度は自分の子どもたちに読み聞かせをしてくれたら最高ですね」と堀内さんの夢は膨らむ。