
糸が切れた硬式ボールは、テープを巻いてトスバッティングなどに使われ、そのあと破棄されている。しかし、修繕すれば練習用のボールとして立派に使え、寿命が3~4倍に延びて経費の節約にもなるのだ。
小畑さんは、糸の切れたボールの再生が、みっくすはあつの新しい仕事になればと考えた。そこで、さっそく糸の切れたボールを20個預かり、高校時代にボールを縫っていた大門さんの指導のもと、利用者とスタッフで修繕にチャレンジしたのである。
20個のボールを修繕してみると、見た目はあまりよくなかったが、何とか再生できた。表面が少しでこぼこのボールを見ながら、この活動はきっと広がるという予感が小畑さんにはあったという。修繕したボールを高校に持っていくと、出来は良くないながらも喜んでもらえ、それから預かる個数も増えていった。再生したボールには、みんなで「エコボール」という名前をつけた。