中期経営計画

シチズングループでは、今後想定される様々な将来の環境変化を踏まえた上で、グループの長期ビジョンとして、「シチズングループビジョン 2030」を策定しました。
「シチズングループビジョン 2030」では、豊かな未来(とき)をつなぐ、Crafting a new tomorrowを新たなビジョンとして掲げます。
2030年のシチズンが、世界の人々の暮らしだけでなく、心までより豊かにすること。そして、その豊かさを次世代につなげていくことが、私たちの使命であると考えます。
シチズンが、世の中に安心、信頼そして感動を届ける存在になれるように努めていきます。

シチズングループマテリアリティ

「気候変動への対応と循環型社会への貢献」、「質の高い生活への貢献」、「産業分野におけるソリューションの提供」、「働きがいの向上と人財の育成」、「社会的責任の遂行」の5つを、事業ごとに関連性を整理しマテリアリティとして特定しました。
「再生可能エネルギーの導入と拡大」や「永く愛用できる光発電時計と機械式時計の販売」への取り組み等により、気候変動への対応と循環型社会への貢献を図るなど、事業ごとに製品とサービスを通じた社会課題の解決を進めていきます。

気候変動への対応

気候変動への対応は企業にとって最重要課題の1つと捉えています。シチズングループでは2020年度にはTCFD提言への賛同を行い、また、2024年度までにSBT認定取得を目指します。

デジタルトランスフォーメーションビジョン

様々なデータの活用やユーザー接点の強化等により、「業務プロセスの変革による高収益体質への転換」、「製品・サービスの変革による新たなユーザー価値の創出」、「企業風土の変革」を進めることで、ユーザー視点での価値の創出、向上を継続的に行える企業グループを目指していきます。

事業ポートフォリオ

引き続き、時計事業と工作機械事業をグループ成長を牽引するコア事業と位置づけ、リソースを戦略的に投資していくことで、更なる成長を目指していきます。
デバイス事業と電子機器他事業は、安定成長を目指しながら、事業や製品の選択と集中を進めます。
一方で、成長可能性のある新事業領域の探索と着手も進めていきます。

数値目標

数値目標は、2024年度売上高3,200億円、営業利益率8%、ROE8%以上です。
2024年度は収益性を改善しつつ、コロナ前の売上高水準へ回復させ、営業利益率は8%を目指します。
そして、長期的には収益性を高めた上で、更なる売上拡大を進めていきます。

キャッシュアロケーション

資金の使途として、2022~2024年度の累計期間で成長・合理化投資額を600~700億円とする方針であり、その7割以上を時計事業及び工作機械事業のコア事業へ充てます。
時計事業はブランドプレゼンスの強化に向けた投資や収益性向上に向けた合理化投資を進める他、工作機械事業は、生産能力の増強に向けた積極投資を加速します。
また、デジタルトランスフォーメーションの強化に向けた投資も継続していきます。株主還元方針は、安定的かつ継続的な配当を重視し、配当性向50%を目安とします。
自社株買いについては、状況に応じて、機動的に判断していきます。
また、有利子負債の返済等により財務体質の強化も図っていきます。

時計事業

時計事業は、収益性の改善と持続的な成長を図り、「グローバルブランド戦略」、「プレミアムブランド及び機械式時計戦略」、「継続的なユーザー接点の強化とデータ活用」の3つの重点戦略に取り組み、2024年度は売上高1,600億円、営業利益率9%の達成を目指します。

工作機械事業

工作機械事業は、更なる成長の実現に向け、「売上高1,000億円に向けた事業基盤の構築」、「加工技術による差別化」、「自動化・省力化領域の拡大」の3つの重点戦略に取り組み、2024年度は売上高860億円、営業利益率14.5%の達成を目指します。

シチズン価値創造ストーリー

シチズングループには、小型化、精密加工、低消費電力、自動化技術などの強みがあります。これらの強みとシチズングループの持つ資本を生かして、いかにしてより多くの課題を解決に導けるかが重要であり、グループ一丸となって取り組んでいきます。