5年前の夏休み。語学研修でニュージーランドへ向かう途中、観光で立ち寄ったベトナムの街角で見かけたストリートチルドレンに衝撃を受ける。「一度見たからには放っておけない」と1年後、23年間勤めた教職を投げうって単身ベトナムに渡る。
日本語教師の職を見つけて生活費をまかなう中で、子供たちを収容する家の建設に協力、10人の子どもの里親になる。この行為は教師時代の仲間の呼びかけで「ベトナムの『子どもの家』を支える会」に発展、小山さんは現在もベトナムで活躍している。2月5日に一時帰国の予定。
1996年度受賞
ベトナムの子どもたちのため職を辞して現地へ赴き「子どもの家」を建設
小山 道夫さん
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小山 道夫さん/1947(昭和22)年生まれ。東京都出身。
ベトナムに渡り子どもたちの支援に尽力、活動は仲間の呼び掛けもあって大きく発展
表彰理由
安定した生活を投げ打った決断力と行動力、広がりを見せる子どもたちへの支援活動
ふとした旅行がきっかけで自分の人生を思い切って転換させた決断は見事。夫の申し出を受け止めた妻と息子2人の応援も見逃せない。
さらにすばらしいのは、時とともに仲間の輪が広がって「支える会」は300人を超す。その中には中学生や教え子の母親たちもおり、里親としてベトナムの子どもたちの支援を続けている。
「ベトナムの『子どもの家』を支える会」
日本事務局・代表:岩辺泰吏(いわなべだいじ)さん
受賞コメント
私などの活動は特別なものではないと思っていたが、こんなに輪が広がるとは全く想像もしていなかった。このような賞をいただいてたいへんうれしい。