昨年、国道が開通するまでは、陸の孤島といわれた留萌管内の増毛町・雄冬小中学校(児童生徒数12人)の校長先生が、地域のミニ新聞『雄冬新聞』を発行し続けて22年、342号に及んでいる。
創刊者は16代校長の加藤煕氏。以来、現在の24代校長の中野弘氏まで引き継がれているが、歴代の校長が取材、編集の一切を担当、年間10回、1回につき150部を発行している。
配布先は地元の83戸と出稼ぎの方。特に出稼ぎの方から地元の情報源として親しまれている。
1992年度受賞
地域情報のミニ新聞を、歴代校長が引き継いで手作りリレー
『雄冬新聞』歴代編集長
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雄冬新聞(おふゆしんぶん)。 代表者:24代校長 中野 弘さん
雄冬小中学校・北海道
北海道の小さな町の歴代校長がミニ新聞を発行、出稼ぎの方も地域情報として愛読
表彰理由
歴代の校長によって継続される重み、遠く故郷を離れている人も勇気づける存在感
地域のミニ新聞は数多く発行されているが、歴代校長の手作りリレーで22年間も継続しているのは重みがある。
しかも、学校教育という場を超えて、地域への熱い想いが、出稼ぎの方を勇気づけ、地域のコミュニケーション・ツールになっている点がすばらしい。
過疎地における教育者の在り方を示唆しているともいえる。