吉島さんとは、02年の岩手にホスピス設置を願う会設置以前からの活動仲間ですが、彼女のあのものすごいエネルギーがどこから来るのか、私にも分かりませんね。本人に尋ねると、ビールですかね、と言います。確かにビールは底なしですが……。
それはともかく、吉島さんのパワーの源は、こうした活動を続けている中で、自分を必要としてくれるがん患者さんや家族の方がおり、ありがとうと言ってくれたり、笑顔を取り戻してくれたりする人がいるということが大きいのではないでしょうか。彼女自身がんを患ったことがあるわけですが、闘病中に死別した方もいたと思うんです。だけどもその時、何もしてあげられなかった。しかし今、ありがとうと言われることで、吉島さん自身、生かされているんだと実感され、それが現在の活動の大きな原動力となっているのではないでしょうか。
受賞コメント
3人に1人はガンに罹る中、患者や家族の精神的な苦しみに少しでも寄り添いたいと、フェイスタオル一枚で作るタオル帽子は始まりました。一針一針縫う単純で地味、仕上がりも様々なオリジナルの帽子ですが、こんなに輪が広がるとは思いませんでした。降って沸いたような受賞に感動すると共に、帽子を必要として手にした方、誰かのために無心で縫い上げるボランティアの方を、どこかで誰かが見ていてくれる、応援してくれるという事を実感し喜べることに感謝いたします。