
「1万0596羽!」
最終結果は思いがけない数字になった。
「結果は予想を下回った。一気にたくさん飛んだので数え切れなかったからだと思います。羽数調査は本当に難しい。しかしそのこととは別に今季の調査を、6回とも無事に終えられて、いまはほっとしています。私自身、ツルクラブの活動を通じて、環境に関することとかツルに関することを様々に考えるようになったし、積極的にいろんなことに加われるようにもなった。それにみんなで協力してやっていくことが、活動に深まりをもたらしたようにも思います。後輩には(調査を)ずっと続けていってほしいし、私自身は高校生になるが手伝っていきたい。また環境問題へ、今後とも意識して目を向けていきたいと思っています」
ツルクラブ部長を務める坂下智世さんの、この日の、そして3年間の活動の総括である。
生徒たちには、お母さん方の心がこもった、あったかいトン汁とおにぎりが待っていた。冷え切った体には何よりうれしいご馳走である。
荘中学校生徒による、50年目のツル羽数調査はこうして幕を閉じた。