環境イノベーションの促進

環境イノベーションの促進

中期経営計画「シチズングローバルプラン2018」の策定に合わせ、2013年に「シチズングループ環境中期計画」※1を定め、グループ全体で環境への取り組みを進めています。
 シチズングループにおける時計づくりの根底には、大切に長く使い続けてもらうことが環境負荷低減につながると考え、長寿命化や耐久性の観点から時計の長期使用性を追求しています。1996年4月に腕時計で初の「エコマーク」を取得した電池交換の要らない「エコ・ドライブ」や、CO2排出量の公開等5つのエシカルコミットメントを公表した「CITIZEN L」※2を生み出してきました。また、多くの製品に用いられている、耐アレルギー性のチタン外装や、傷のつきにくい表面処理や変質しない潤滑油等のメンテナンスフリー化も、長く使える製品創出を実現しています。
現在では、スマートウオッチをはじめ、従来型の時計とは異なる製品が流通しており、時計を専門としないメーカーとの競争に迫られています。100年にわたり時計をつくり続けてきた、低消費電力や小型化の経験とノウハウを活かすとともに、グループ内の連携強化や、外部組織との協働をもって、こうした変化へ対応しています。例えば、エネルギー変換効率の向上や、新たな蓄電技術の開発を目指し、大学や他企業とのオープンイノベーションを通じ、室内照明に適したソーラー・パネルや2次電池の開発を進めています。機械式時計の分野では、スイスのグループ会社であるラ・ジュ―・ペレ社(Manufacture La Joux-Perret S.A.)、フレデリック・コンスタント社(Frederique Constant SA)との協業も進めており、動力源のぜんまいを改良する事で、持続時間が従来の42時間から60時間への長期化が見え、製品への応用が期待されています。
開発部門自体の環境負荷削減としては、シミュレーション活用による試作回数削減や、試作品ダミーの光造形での検証、3Dデジタイザによる検査の効率化などに取り組んでいます。2017年度、部門で設定した環境マネジメントプランの各削減目標を達成しています。
一方で製造プロセスに関する取り組みも進めており、製造時に必要な薬品や素材、研磨材等のメディアについて、より人体への影響や環境影響の少ないものを選ぶ調達段階への環境配慮に加え、デジタル技術の活用を積極的に行っています。今後は、更なる「IoT」の活用を課題としており、これまで以上に外部組織とのタッグが必要と考え、部品メーカーや、ロボットメーカーとの共同開発を進めています。
 腕時計の概念を変えた光発電技術である「エコ・ドライブ」を実現した省電力化技術、チタン素材やその表面硬化処理技術は、40~50年かけてコツコツと積み重ねてきた成果であり、こうしたものづくりを目指す意識こそが「イノベーション」を可能とすると考えています。シチズングループは、今後も人と環境に配慮したものづくりを通じ、企業価値を継続して高めていけるよう、開発に努めていきます。

※1 「シチズングループ環境方針と中期計画」
https://www.citizen.co.jp/social/approach/environment/vision.html
※2 「CITIZEN L」の情報公開
http://citizen.jp/l/special/disclosure/index.html