福岡 明夫さん
自らの体験から点字ブロックの改善に取り組み、実用新案にも登録
福岡 明夫さん

福岡 明夫さん/1940(昭和15)年生まれ。茨城県出身。自宅で福岡ハリ治療院を1979年から開業。

  • 1996年度受賞
  • 社会貢献

受賞概要

何度も駅のホームから転落を経験、視覚障がい者に本当に役立つ誘導ブロックを考案

目が見えないために駅のホームから5回も転落した体験から、視覚障がい者に本当に役立つ誘導ブロックが無いことを実感。

20年がかりで各地のブロックを手で触り、足で踏んで検証、当事者の身になった駅の誘導ブロックの作り方を模索してきた。その結果、4本の片矢印が並行に並んだブロックを4年前に考案、このほど実用新案登録される。

この間「盲人安全歩行研究所」を自宅に設立、ブロックの改善と規格の統一を訴えて全国を講演で飛び回っている。

受賞理由

身を持って検証し実用新案にした努力、点字ブロックの改善と規格統一への地道な活動

健常者に責任転化するのではなく、長年コツコツと身を持って検証。注意警告用と誘導用を兼ねたブロックのアイデアを生み出し、実用新案までこぎつけた労を多としたい。障がい者のためのいろいろな施策について、もっと当事者の身になってというメッセージでもあろう。

受賞コメント

点字ブロックに市民権を持たせたいと頑張っている。そういう意味でもシチズンが取り上げてくれたことに感謝したい。ヘレンケラーにサリバンという協力者がいたように、私にもボランティアのヘルパーがいて図面書き等の協力をいただいたからできたこと。