山下 秀治さん/理髪店経営。北海道出身。
24歳のとき始めた知的障がい者施設へ出向いての入所者のための散髪奉仕、以後17年間、毎月、休店日の第2月曜日を利用して続けられている。
「親の悩みを聞いたことから最初は軽い気持ちでスタートしましたが、みんな楽しみにしているから、もうやめるなんてことは考えられません」と山下さんは言う。
当初は見慣れない山下さんに警戒心を示す子供が多く、いやいやながらの散髪。
そうした状況を改善するため、若い山下さんは早めに出向いて、輪投げやトランポリンで一緒に遊ぶことで、1年後には100人以上の入所者をあだ名で呼べるようになったという。
子供たちも今では、山下さんを「先生」と呼ぶ。自然に培われた信頼関係が爽やか。