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グリズデイル・バリージョシュアさん
障がいのある外国人旅行者に役立つ日本観光情報サイトを制作・運営
グリズデイル・バリージョシュアさん

グリズデイル・バリージョシュアさん/1981(昭和56)年生まれ
東京都在住

  • 2017年度受賞
  • 国際貢献

受賞概要

日本観光に役立つバリアフリー情報を、障がいのある外国人旅行者へ英語で発信

海外の障がい者に向けた日本観光の英語情報サイトがある。日本を旅行する際に役立つ情報を、障がい者の視点から発信しているのが特徴だ。このサイト「ACCESSIBLE JAPAN(https://www.accessible-japan.com/)を2015年から運営しているのが、カナダ・トロント市出身のグリズデイル・バリージョシュアさん(37歳)。生後半年のころに出た高熱が原因とみられる障がいが手足に残り、自らも4歳から電動車いすの生活を送る障がい者である。

日本に興味を持つようになったのは、高校2年(16歳)の時、学校で日本語を学んだことがきっかけ。言葉だけでなく、歴史からサブカルチャーまで広く日本文化を学んだことで、関心が高まった。2000年7月、高校卒業時に、父親と日本に1カ月滞在したことが、その後の運命を決めることになった。
滞在中、浅草寺に行った時、地下鉄の駅で駅員さんが6人掛かりで130sの電動車いすに乗る自分を持ち上げ乗せてくれた。箱根に行った時も、駅員さんが協力してくれた。この体験で、「日本は住みやすい国」という印象を持ち、「いつか日本に住んでみたい」と思うようになった。

大学卒業後、地元の企業に就職したものの、日本に住みたいという思いが抑えられず、ついに2年後の2007年(26歳)、日本のキリスト教関連団体に職を得て来日。現在は、社会福祉法人でホームページの管理をしている。日本で生活を続けていく中で、自分が得たものを日本で返したいと思うようになり、2016年には日本国籍を取得した。
住んでみて感じたのは、日本は、障がい者向けのバリアフリー対応やサービスが進んでいるのに、それが海外に発信されていないこと。実際、グリズデイルさんが旅行のために情報を検索しても、日本語版にはバリアフリー情報が載っていても、英語版にはないというケースがよくあるという。これでは旅行をあきらめてしまう人も多いだろう。この状況を何とかしたい。この思いがサイト開設につながった。

サイトには、交通機関、ホテル、エレベーター、トイレ、レストランから、インターネットアクセス、障がい者割引、電圧・充電器事情など、様々な施設やサービスの利用に関する情報が詰まっている。さらに、自身の体験に基づくリポートや、バリアフリーに関する考察もある。「このサイトのおかげで日本旅行ができることが分かり、さっそく予約した」といった声も寄せられている。
「ひとりでの制作には限界がある。今後の目標は、情報のネットワークを構築し、全国を網羅した情報を載せること」とグリズデイルさんは話す。

子どもの頃からパソコンが身近にあったことが今の活動にもつながっている

高校卒業時に旅行で日本に滞在。駅員が親切に対応してくれたことに感動

グリズデイルさんのサイトを見て実際に日本を訪問する外国人の障がい者の方も多い

観光名所を訪問し、障がい者の視点でアクセスやバリアフリーかどうかをチェック

受賞理由

日本の観光情報の発信に留まらず、障がい者を勇気づけ、その可能性を大きく広げる

外国出身の障がい者でありながら、積極的に日本社会に溶け込み、自力でサイトを運営するその行動力に感動する。このサイトは単なる旅行ガイドに留まらず、障がい者を勇気づけ、その可能性を大きく広げる力を持っている。このサイトの重要性は今後もっと高まるだろう。日本の良さを、障がい者の視点から発信してくれることにも感謝したい。

受賞コメント

この賞を受賞することは、想像を大きく超えて、身に余る光栄です。国籍を変えるほど、日本のことを愛していますので、障がいがあっても世界中の方々に日本の旅行を楽しんでいただきたいと望んでいます。できることは限られていますが、もしも私の活動で来日できるようになる障がい者が一人でも増えるなら幸いです。2020年の東京五輪・パラリンピックに向けて、もっと広くもっと深く日本の素晴らしいバリアフリー情報を発信していきたいと思います。

受賞者の活動を紹介 ウェブマガジン
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