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高い挑戦意識

世界同時不況に突入したプロジェクト。継続か。撤退か。
−−−− 設計作業が進む一方で、マーケティング部門も積極的に動いていた。市場拡大に向けて強力な武器を手にすることができると意気込んでいた営業の川瀬だったが、そこに大変な事態が起きた。
川瀬
川瀬
 私はシチズンの機械式、クオーツ式を問わず、ムーブメントを外販する部署で営業をしています。ですから、優良な機械式ムーブメントの需要が急激に立ち上った時、大きなビジネスチャンスだと感じました。当時、業界では、高級〜中級機械式ムーブメントのスイス製、中級のシチズン、廉価な中国製という棲み分けができていましたが、少なくとも中級において、更にシェアを伸ばせると考えたからです。そこに、新型ムーブメントを開発したいという社内の声。営業としても、中高級市場に食い込めるチャンスだと考え、すぐに積極的に協力していこうということになりました。
 願った通りにプロジェクトが正式に発足し、私たちが外販営業の立場としてまず手がけたのは、顧客の洗い出しです。実際に中高級ムーブメントが完成したとして、売れるのかどうかという検証作業です。ムーブメントに限らず、工業製品はまとまった数量を安定して生産していかないと、初期のコスト試算が成り立たなくなってきます。ですから、想定価格で一定数量以上が販売できるかできないかの検証は、新製品の開発計画において重要作業なのです。私たちは、中高級ムーブメントを持つことで新たに取引が始まる顧客がどれほどあるのか、既存顧客にはより高いムーブメントの販売がどれほど見込めるのか、それぞれ直接のお客様や代理店などの人脈を駆使してリサーチを行い、予測数量のデータにまとめていきました。その結果は、開発陣を鼓舞させられる、ビジネスとして充分に成り立つデータでした。
 ところが、順調と思われたマーケティングに、暗雲が立ちこめてきました。2008年に襲った世界同時不況です。高級機械式時計は、完全な嗜好品。不況で消費マインドが冷え込めば、真っ先に市場規模が萎む分野です。社内からも、中高級機械式ムーブメントなんて売れないという声が聞こえはじめました。マーケティングを任されている私たちは、真剣に継続か撤退かを判断しなければならない状況に立たされたのです。連日の会議。細かなデータの積み重ね作業。当然、みんな、継続の可能性を何とか探ろうとしました。でも、つくっても売れなければ、会社に大損失を出してしまいます。 最終的に私たちが経営陣とともに出した結論は、プロジェクトの継続でした。やはり良い製品をつくって売りたいという、“シチズンマインド”が判断の根底にあったのだと思います。それに、経済が回復に向かえば付加価値時計としての機械式時計の需要が再び伸びると言う市場の方向性を信じていたからです。また、考えようによっては、この不況はチャンスでもあります。厳しい市場環境で、確かな技術や経営観を持たないプレイヤーが淘汰されるはずだからです。ともあれ、私たちは売れるまでやり抜くという不屈の想いを抱き、荒波を迎える覚悟を持ちました。

−−−− 時計は工業製品である。開発担当が手作りで製作した試作品がそのまま量産できる訳ではない。新ムーブメントの開発と同時に、生産技術部門の古内たちは量産のための設備や品質管理技術の確立を急いだ。
古内
古内
 今回のプロジェクトにおける私の担当は、生産技術です。本格的な生産工程で必要になる設備や治具(加工の際にパーツを固定したり位置決めしたりするための専用工具)を準備し、製造ラインをつくる業務です。こうした量産に向けた技術の確立も、他社製品を分解して、パーツごとにトレースして、どのように製造されているのかを分析するところから始まります。この分析・検証作業は、設計を担当する保坂らのグループと二人三脚で進めました。同じムーブメントを一緒にバラし、「このような形状の加工はできそうかどうか」とか、「この精度はどうやって出しているのだろう」などと、互いに協力し合いながらそれぞれの業務を進めていったのです。もちろん、現状の8200番台の工程も見直しました。そうした中で、当社ではある工程でパーツを治具から外す際に軽いショックを与えて分離させているところを、他社は精度を確保するために吸着して外していることなど、数々の貴重なノウハウを獲得しました。こうしたことが、一つ一つ量産技術につながっていったのです。
 また、小型で精密な機械を正確に動作させるために最も重要なのは、精度です。新ムーブメントでは数ミクロンですが、その精度をもたらす治具には、もっと厳しい精度が要ります。そこで治具自体に新たな調整機構を設けるなど、数々の精度追求への工夫を重ねました。また、精度と品質を実現するために、設計側に形状変更を求めたりもしています。このプロジェクトで、私たち生産技術のチームが得たノウハウは、シチズンにとって後々まで価値を持った財産になったと思います。
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