IP(イオンプレーティング)

シチズンでは新技術開発事業団(現:科学技術振興機構)の委託により、1976年に世界に先駆けて多陰極方式のイオンプレーティング技術による「窒化チタン(TiN)被膜形成技術」を確立いたしました。
窒化チタン被膜は金色と類似した色調を示し、超硬質、耐食性、耐摩耗性に優れていることから装飾品、切削工具、各種金型など広範囲に応用されています。
特に、当社では腕時計や眼鏡、宝飾品などで培った審美眼に基づき、装飾性を追求した結果、金色に類似した窒化チタン被膜上に、更に少量の金を加味し、被膜の持つ超硬質性と金の持つ優美性が調和した画期的な装飾用コーティング被膜としてCNG(CITIZEN NEW GOLD)被膜を開発いたしました。
このコーティングを施した時計外装部品、眼鏡などは商品の高付加価値化と経済性が認められ、世界各国で好評をいただいております。
さらに現在では、コーティング被膜のカラー化を進め、黒・茶・グレー・ブルー・金系・白金系などの成膜が可能となり、更に応用範囲が拡大しつつあります。

IP(イオンプレーティング)とは

シチズンでは現在2つのタイプのIP被膜を提供しております。
1層タイプは求める色調により、金属(チタンやジルコニア)と反応ガス(窒素や炭化水素系ガス)の最適な組み合わせを選択し、基材の上にTiN、TiC、TiCN、ZrN等の硬化層を形成し、さらに2層タイプはより装飾性を高めるために、硬化層の上に同系色のAu、Pt、Pdなどの貴金属合金層を形成します。

  • 膜厚 0.3μm~1μm程度
  • 処理温度 150℃~200℃
  • 処理可能材料
    直接処理できるもの SUS系、Ti 、SK系、WCなど
    別途下地メッキが必要なもの 銅、アルミ、真鍮など
  • 特長
    被膜の密着性が良い(耐食性、耐摩耗性に優れている)
    付きまわりが良く、素材の裏面や穴部へも被膜がつく。(美しい仕上げが可能)
    無公害のプロセスであること(肌に優しくニッケルを含まない)

成膜プロセス

イオンプレーティング(TiN)の成膜プロセス

  • 高真空に排気した成膜装置内に反応性ガスを導入し、電子ビームで金属チタンを加熱蒸発させます。
  • チタンの蒸発粒子と反応性ガスをプラズマ中でプラスイオン化させ、マイナスに印加したコーティング対象物に被膜として堆積させていきます。

試験データ(硬さ、反射率、耐食性)

応用例