DLC(ダイヤモンドライクカーボン)

DLCとはDiamond-Like Carbon(=ダイヤモンドの様なカーボン)の略で、主に炭素と水素で構成される非晶質のカーボン硬質膜の事を指し、アモルファスカーボンとも呼ばれています。
DLCは非常に硬く耐摩耗性に優れ、各種素材の表面改質に大きな効果があるといわれていましたが、高密着力を得られる素材が限定されるため、広く実用化されるには至りませんでした。
当社では、薄膜コーティング技術の一つであるプラズマCVD技術に種々の検討を加え、素材とDLC膜の間にTiとSiの中間膜を設けることにより、従来コーティングする事が難しいといわれていた素材にも容易にDLC膜をコーティングすることが出来るようになりました。

DLC(ダイヤモンドライクカーボン)とは

シチズンのDLCは炭化水素系ガスを用いたプラズマCVD法で成膜され、ダイヤモンド構造(SP3結合)とグラファイト構造(SP2結合)が混在した、結晶粒界の無いアモルファス(非晶質)構造の膜になります。

一般的なDLCの特長

  • 高硬度である
  • 耐摩耗性に優れる
  • 表面が平滑である
  • 摩擦係数が低い
  • 離型性に優れる
  • 耐薬品性、耐食性に優れる
  • 近赤外域の透過率に優れる
  • 絶縁性に優れる

シチズンのDLCの特長

  • 密着力が高い
  • 素材の適用範囲が広い
  • 立体形状へのコーティングが可能
  • 半導体特性を有する

被膜構成 :Ti/Si/DLC
膜厚 :1~2μn程度
処理温度 :200℃~250℃
処理可能サイズ :φ240mm×L300mmまで
処理可能材料 :超硬、SUS、SK鋼、チタン、セラミックなど

DLCのご使用上のご注意
・DLC膜は硬く磨耗性に優れておりますが、膜厚は大変薄く応力も高いため衝撃に弱く、強い衝撃が加わるような使われ方には向きません。
膜が剥離する場合があります。
・DLC膜は高温下では大気中の酸素と結合し、膜が減っていきます。
使用温度は400℃以下でお願いいたします。

成膜プロセス

試験データ

耐食性

透過率

抵抗値(中間層なし)

抵抗値(中間層あり)

密着性

Ti/Si/DLC(中間層あり)

DLC(中間層なし)

(基材SUS304)

成膜可能材料

応用例

原糸、撚糸、繊維、編機、織機部品
糸摩耗対策

金型、治工具類、各種セラミック部材
長寿命化、摺動摩耗対策、離型性の向上

その他の製品パーツ
低摩擦化、耐摩耗化、耐薬品性、耐食性の向上等