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吉島 美樹子さん
ガン治療による脱毛に悩む人に「タオル帽子」の型紙を作成し、送り届けている
吉島 美樹子さん

吉島 美樹子(よしじま みきこ)さん/1961(昭和36)年生まれ。
調理師、「岩手ホスピスの会」(岩手県盛岡市) 事務局長。

  • 2009年度受賞
  • 社会貢献

受賞概要

脱毛に悩むガン患者に送る、肌にやさしく使い勝手のよいタオル帽子

08年3月、抗ガン剤の副作用で脱毛に苦しむ母親を案じた娘さんからの相談がきっかけ。タオルで帽子を作ることを提案、縫い物上手な母の手を借りて型紙を作り、見本の帽子と一緒に送ったところ、使い勝手の良さと同時に、「看病するだけでなく、自分にもしてあげられることがある」と大変喜ばれた。

吉島さん自身も30歳のとき、血液のガン・悪性リンパ腫を患い、副作用で髪が抜けて悩んだ経験を持つ。保育園の調理師をしながら02年「岩手ホスピスの会」を始め、事務局長としてガン患者や家族の相談に乗っている。同会がタオル帽子作りの講習会を地元でスタートさせたのは 08年6月。その後は月一回のペースで開催、県外や医療関係者の参加も増えていった。

タオル帽子は、患者の好みに合わせて色や柄が選べる、肌にやさしい、洗いやすいというのが会に寄せられる利用者の声。手作りの帽子は作り手の心が伝わり、患者にも家族にも喜ばれている。希望者には型紙と、ホスピスの会の仲間が作ったサンプルの帽子に手書きのメッセージを添えて、送料込みの1,000円で送っており、09年末時点で発送数は6,000件を超えた。

一方、会には多くの方から「役立てて欲しい」と、型紙で作った帽子が寄せられている。こうした帽子は各都道府県のがん診療連携拠点病院などに送られる。

受賞理由

自身の闘病体験から得た優しいアイデアを、仲間を増やしながら広げる

相談を受けて、タオル帽子を簡単に手縫いするための型紙を作成したのがスタートで、自身の闘病体験からの発想であり、優しさだろう。タオルは身近な素材で、色やデザイン等好みに合った機能的な帽子が作れるという利点がある。作り方の講習会やサンプル作り・発送などは、吉島さんが立ち上げた「岩手ホスピスの会」の会員やボランティアの手で行われている。共感の輪は全国に広がっているが、1,000円の実費を取ることが継続性につながっているとも思える。

受賞コメント

3人に1人はガンに罹る中、患者や家族の精神的な苦しみに少しでも寄り添いたいと、フェイスタオル一枚で作るタオル帽子は始まりました。一針一針縫う単純で地味、仕上がりも様々なオリジナルの帽子ですが、こんなに輪が広がるとは思いませんでした。降って沸いたような受賞に感動すると共に、帽子を必要として手にした方、誰かのために無心で縫い上げるボランティアの方を、どこかで誰かが見ていてくれる、応援してくれるという事を実感し喜べることに感謝いたします。

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