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谷垣 雄三さん
西アフリカで25年以上にわたり、外科医として現地医療に携わる
谷垣 雄三さん

谷垣 雄三(たにがき ゆうぞう)さん/1941(昭和16)年 京都府生まれ。

  • 2007年度受賞
  • 国際貢献

受賞概要

西アフリカの地方都市で私費を投じて病院づくり。厳しい環境のなか、年間1,000件の手術を手がける

高校時代から医師として海外で働くことが夢だった谷垣さんが、西アフリカ・ニジェール共和国に石油会社の産業医として赴任したのが1979年1月。1年半で勤務を終えたが、この地で医療に携わることを希望して、82年からJICAの派遣医師として首都ニアメーの国立病院で働く。勤務は10年に及んだが、地方から何日もかけてたどりついた患者が手遅れで手術前に死んでいく姿などを目の当たりにしたこともあった。医療施設がない地方で手術が可能な医療を実現させようと決意する。

私費8000万円を投じての病院作りは、92年5月、ニアメーから約770キロ離れた人口3万人のテッサワ市で実現するが、ここでは多くの障害が待っていた。砂ぼこりが入り込むため手術室のドアを4重にしたり、スタッフ全員がマラリアに感染したため近くの沼を埋め立てるなど、環境整備も必要だった。こうした中、99年には原因不明の高熱で妻・静子さんを失う。谷垣さんは病院の行き帰り、玄関先の妻の墓に声をかけることを欠かさない。

手術は年間に1000件以上手がける。貧しい患者のために高額な医療品は使えないので、スタッフとあれこれ工夫する。手術用の手袋には台所用のものを当てる、手術糸は安くて太いミシン糸、日本から送られた販促用のタオルはガーゼ代わり、日本の新聞紙は滅菌すれば何にでも使える。2001年に、19年間続いたJICAの援助が打ち切られた後は、熊谷義也さんなどの医師仲間や出身地・京都の同級生の寄付金で、不足する運営費を補っている。その後、病院を国に寄附し、谷垣さんは再度私費を投じて新たに病院を建設し、一時休んでいた診療を昨年9月から再開した。谷垣さんが目指す「自立した外科医療」への挑戦は継続している。

西アフリカ・ニジェール共和国

受賞理由

多くの困難を克服しながら、現地に根をおろし外科医として医療に献身

極めて生活条件の悪い西アフリカで、25年間も多くの困難を克服しながら医療に献身している。医者の海外活動がトレンド化している折だが、外科医は稀少で、しかもここまで現地に根を下ろして活動している人は少ない。金のかかる現代医療への警鐘でもある。

<支援に関する連絡先>

・NPOアジア・アフリカにおける医学教育支援機構(代表 熊谷義也)

事務局 〒169-0074 新宿区北新宿1-8-17 土方ビル3F

TEL:03-5330-8151、FAX:03-5330-8150

・谷垣雄三医師を支援する会(代表 島貫修二)

事務局 〒627-0023 京都府京丹後市峰山町織元7

TEL:0772-62-1085 FAX:0772-62-2119

受賞コメント

アフリカ・ニジェールの田舎より感謝の言葉をお送りします。当地では相変わらず大勢の手術の必要な患者さんが多数来院され、その対応に忙殺されています。外科手術は現代医学の中でも多くの人手と多額の費用が掛かるので、年収の少ない当地の患者は経済的に医療費を支払えません。何とかして安全でしかも安上がりな「手術」を工夫してきました。しかし、それにも限界があります。

日本の皆様の暖かいご援助は心に沁みてありがたく感じます。手術室にシチズンの時計は大変うれしく、感謝いたします。

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